トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2017年10月6日金曜日

一泊二日『涸沢カール』への旅

2日目の早朝、目の前の穂高連峰は赤く照らされた。さあ、新しい一日が始まるぞ。
先週の週末、あの涸沢カールに家内と行ってきた。もちろん上高地から歩いてだ。とうとうこの自分も北アルプスデビューである。まあ、そうは言っても山頂を目指したわけではなく、あくまでも涸沢カールを目的地として歩いてきたのだが。それでもこの涸沢カール、家内だけではなく、自分にとってもなかなかな強敵だった。というのも、出発地点の上高地バスターミナルから目的地の涸沢カールまでの片道の距離は約17kmと、およそ3分の2が平地だとはいえ、家内はもちろん未曾有の距離であったし、自分は自分で20kg近い荷物を背負っての歩き。それなりの不安と覚悟を持っての出発となった。
とはいえ、そこは初めての上高地、初めての北アルプス。テンションが上がらないはずがなく、2人とも上高地に着くなり河童橋を見ては「キャー」、その背後にそびえる明神岳を見ては「オー」と、まさにお上りさん状態。実際に歩いてみても、上高地を発って1時間ごとに明神、徳沢、横尾と、山小屋が配置されて休憩できるので、初めの長い平地歩きもそれほどダラダラとした感じはない。また、その後の横尾大橋を渡ってからはどんどん景色が変わっていくし、本格的な登山道に入っても危険箇所はほとんどないこともあって、目的地に着くまでのワクワク感を存分に楽しめるコースだった。

雲一つない錦秋の涸沢カール。そのスケール感にただただ圧倒されるばかり。
そしてなんと言っても、涸沢にたどり着いた時のあの感動。いままでテレビや写真でしか見たことがなかったあの景色がすぐ目の前にある。スケール感のある美しいカール地形、威厳さえ放つ岩山、錦色に燃立つ紅葉、そしてこの日はそれらを引き立たせる雲ひとつない青空があった。完璧である。夜は夜で満天に広がる星空と暗闇を彩る色とりどりのテントの明かり。そして翌朝のモルゲンロート、自然に涙が流れてきた。山やってて本当に良かったと、何度も何度も心の中で叫んだ。人生五十有余年、おそらく自分の中ではこの景色がナンバーワンだと思う。ここはそんな特別な場所だと強く感じられるところだ。
ただ、ただ一点だけ難点を挙げるとすれば、それは異常なまでの登山客の多さ。目的地まで長い道のりがあるにも拘わらず、昨今の登山ブームに外国人観光客の増加もあってか、この日もテントだけで1000張り以上は確実にあって、二つある山小屋もおそらく超満員なんだろうと思う。いくらスケールの大きな涸沢といえども、この日、ここにはいったい何人の登山者がいたのだろうか。涸沢ヒュッテの売店には長蛇の列ができ、名物のおでんセットにありつくには何時間かかるのか。もちろんトイレも同様で、便器にたどり着くまで30分以上は確実にかかり、もようしてから列に並んでは時、既に遅しである。テン場に至っては、砂地なんて残っているはずもなく、それどころか、よもやテン場とは思えないようなゴツゴツした岩の上に仕方なく張るしかなく、夜は寝辛さに悩まされた。

前穂高岳から大きな月が顔を出してきた。この日は明るい月夜だ。
人だらけの涸沢、自分たちは今回そんな大変な目に会うとも知らずに行ってしまったけど、平日や他の季節は分からないが、この時期の週末の涸沢に行くには相当の覚悟が必要。でも逆に言うと、あまり構えすぎると行けなくなってしまうかな。勢いも必要だと思う。そうした点も含めて実際に歩いてきた者の率直な感想としては、「それでも一度は歩くべき」ということ。そして「次はこの季節を外して行こう」とも思った。つまり、大変な思いはしたけれどもう一度行きたい、涸沢カールはそういうところであることは間違いない。
さて、日頃トレーニングをろくにしていない家内と歩いたコースタイムを以下に記すこととしよう。きっと、トレッキング初心諸君の参考になると思う。そして最後に一言、言わせてほしい。「山サイコー!」。

【1日目】 8:19 上高地バスターミナル → 9:26 明神館 → 10:15 徳沢キャンプ場 → 11:34 横尾山荘 → 13:13 本谷橋 → 15:44 涸沢ヒュッテ
【2日目】 6:37 涸沢ヒュッテ → 8:35 本谷橋 → 9:44 横尾山荘 → 11:09 徳沢キャンプ場 → 13:00 明神館 → 13:57上高地バスターミナル


【1日目:Start 上高地バスターミナル~明神~横尾~涸沢テン場】
総行程は、距離16.9km、出発地点標高1504m、最高標高2305m(涸沢ヒュッテ)、最低標高1504m(出発地点)、移動平均速度 約1.9km/h、総所要時間8h38m(by garmin)
【2日目:Start 涸沢テン場~横尾~明神~上高地バスターミナル】
総行程は、距離16.5km、出発地点標高2294m、最高標高2303m(涸沢ヒュッテ)、最低標高1508m(上高地バスターミナル)、移動平均速度 約2.2km/h、総所要時間7h19m(by garmin)


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2 件のコメント:

  1. こんにちは、
    上高地いかれてきましたね。
    景色、いい所ですね、
    天気は最高だったようで、良かったです。
    ここは、先日私も記事にしてました。
    ただ、私のは、観光半分でしたが、、、、
    さすが、17キロはすごい距離!。

    人は、ものすごい数でしょ、
    1000張りは、、、、
    バスは、乗れましたか?

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    1. 青空さん、コメントありがとうございます。上高地、いいところですね。初めてだったので、その景色と雰囲気にとても感動しました。ただ、投稿にも書きましたが、人の多さには参りました。いい景色は見たいし、静かな山にも行きたい。そんな都合のいいところはなかなかないですね。
      バスですか?バス停には長蛇の列ができましたが、意外に早く乗れました。ただ、帰りの中央道は大渋滞。ホント疲れました...。

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