トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2018年1月20日土曜日

忘れらない展望の山『茅ヶ岳』

この山頂からの展望は忘れられない。写真は南アルプス。やはり甲斐駒カッコイイ!
今年初めてとなる家内と2人での山行は、あの深田久弥が登山途中に急病で亡くなった山『茅ヶ岳』(1704m)。登山口までは珍しく自家用車でのアクセス。中央道を走らせ、韮崎インターから20分ほどのところに登山口はあるはずだった。ガイド本には確かそう書いてあった。ところが、ナビが示したのは手前の甲府昭和インター。おかしいなと思いつつも、経済性を重視したナビゲートなのかなとも思い、指示のまま車を走らせると、そこは全く見当違いの場所。何がどうなったの?急きょ、登山口をスマホで調べるが的を得た情報がなかなか見つからない。歩き始める前なのにこんな感じで道迷い。結局、予定より2時間近くも遅れての山歩きスタートとなってしまった。最初から大反省の山行、「一体この日はどうなることやら」といった感じで始まった(汗)。

山頂間近な登山道。程よく岩を交えて勾配も増してくる。
気を取り直して歩き始めたのは午前10時頃。こんな遅い時間に歩き始めるのは初めてかもしれない。でも今日は、家内が一緒だから往復4時間と比較的短めのコースを選んでいたので、気持ち的にはまだ余裕。家内も遅れたことなどすっかり忘れたように「山、久しぶりだね」とご機嫌の様子で、スタスタと登山道を歩いていく。今日の登山口は深田記念公園手前の駐車場。自分は「こんな記念公園があるのにネットの情報が少ないな」などと、ぶつぶつと独りごちて家内の後を付いていく。ところでこの登山道、歩き始めから約一時間は石がゴロゴロしているけどほぼ平坦の印象で、途中から突然として勾配がきつくなってくる。不思議だったのは、ほぼ一貫して直線の登山道だったこと。だから、歩いていて変化がないとでも言おうか、やや飽きがくる登山道だ。ただそんな登山道も標高を上げるに従って、振り返るとやはりとでも言おうか景色が冴えてくる。幸いだったのは歩いたのがこの季節だということ。というのも、登山道の周りはどこも木の枝が覆っているから。これが緑旺盛な時期だったら恐らくこれほどまでの展望は期待できないだろう。そういう意味では、この山は冬がオススメだ。

深田久弥はここで亡くなったらしい。冥福をお祈りします。
途中、深田久弥が倒れたという場所に小さな碑が立っていて、安らかな眠りを祈るとともに、道中の安全を願った。その後、山頂が近づくに連れて補助ロープが設置される箇所もちらほら出てきて、本格的な山登りも味わえる。日本海側は大雪だとニュースで言っていたが、ここはそんなこととは縁がないようで、登山道は乾ききっていて、とても歩きやすい。そして、山頂。
登頂した瞬間、まさかこんなにも素晴らしい展望が待っているとは思わなかった。正面は、甲府盆地を隔てて南アルプスがズドーン。甲斐駒、仙丈、鳳凰三山、その奥にちらっと北岳、さらには赤石岳だろうか。そして南側には富士山〜。北向きに視線を変えると金ヶ岳の奥に八ヶ岳がくっきり。遠くに見える北アルプスは真っ白。凄い!東側には金峰山。頂上の五丈岩もしっかり見える。この日は雲ひとつない快晴でしかも無風。1704mにいながらむしろお日様の光でポカポカしている。そんな絶好の条件の中、この絶景を突然として目の当たりにした自分と家内、久しぶりに声をあげてしまい、その後、しばらく絶句した。静かだ。眩しい。暖かい。そしてなんて雄大で美しいのだろう。写真を撮るのも忘れて、昼食の準備をするのを忘れて、ただただ見惚れた。その後、落ち着きを取り戻した自分たちは、一通り写真を撮ってから腰を落ち着けて昼食のカップ麺を食べた。その間も家内は「ずっとここにいたいね。帰りたくないね」などと、子供のようなことを言う。笑いながら自分も分からないではないなと内心思う。一瞬、日常の苦しみが頭をよぎるが、直ぐにここの景色がそれを消し去ってくれる。今でもあの景色とそこにいた感覚は体全体で覚えている。特別で神聖なとでも言おうか、とにかく一生忘れないであろう経験だった。

遠くに北アルプスが望めた。右手は金ヶ岳の奥に八ヶ岳。
下りは、上りの谷筋と別れて尾根筋歩き。気分を良くした自分たちは、サクサクと下りていく。こちらもやはり基本、真っ直ぐな坂道をひたすら下りていく単調な登山道。結局、計画通り往復4時間程度で無事降りてきたわけだが、全体を通しての感想としては、この山、登山道はきちんと整備されていて、よっぽど登山道を外さない限り危険地帯はなく、初心者でも問題ないだろう。ただ、自分たちがそうだったのだが、谷筋の上りがきつくなり始めた頃、谷が比較的広いせいか、あるいは足元に溜まった落ち葉が登山道を見失わせたせいか、いつの間にかかなり傾斜のきつい上り道に入り込んでしまった。ロープなどが設置されてるところからすると、一応、こちらも登山道なんだろうけど、少し焦った。その時は、ざれて滑る足元に注意しながら慎重にトラバースしていったら、普通の登山道に戻ることができたが、やはりどんな山でも油断は禁物ということかな。

茅ヶ岳の麓にひっそりとたたずむ深田記念公園。
山から下りてきて車に戻る前に、朝、立ち寄ることができなかった深田記念公園に寄ってみた。「百の頂に百の喜びあり」という、あの名言が刻まれた立派な碑が立っていたが、決して広いとはいえないひっそりとした公園だった。設立は韮崎市などの観光協会と記されていたが、やっぱりちょっと宣伝不足ではと正直思う。観光協会さん、もう少し頑張っていただいても良いのではないでしょうか。
そうそう、登山口へのアクセス方法は、やはり地図を見るなど、事前にしっかりと確認した方がいいと思う。決してカーナビ任せにしてはいけないよ。今回の教訓でした。

【Start 9:53深田記念公園駐車場~10:26谷尾根分岐点~12:06茅ヶ岳山頂(昼食後12:45出発)~14:03谷尾根分岐点~14:30深田記念公園駐車場】
総行程は、距離約 7.1km、出発地点標高943m、最高標高1704m(茅ヶ岳山頂)、最低標高943m(出発地点)、移動平均速度 約1.5km/h、総所要時間4h36m(recorded by garmin)

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2018年1月12日金曜日

2018年歩き初め奥多摩『鳥屋戸(トヤド)尾根』から

今年の一発目はやはりここ奥多摩。この日、まだ暗い奥多摩駅でバスの出発を待つ。
2018年がいよいよ始まった。正月休みでだらけ切った身体を目覚めさせるため、多少ムチ打つ程度の山行を計画し、歩いてきた。結果、無事に下山したものの、さすがにバテた。でも「さあ、今年も頑張るぞ」という気持ちが芽生えてきて、今年一回目の山行としては、まずまずの成果をあげられたのだと思っている。
歩いてきたのは、我がホームグランドは奥多摩で、以前から一度歩いてみたいと思っていた『鳥屋戸(トヤド)尾根』。ここから蕎麦粒山を目指し、川苔山、本仁田山を経て奥多摩駅に戻ってくるといった約17kmのコースで、日照時間の短いこの時期に歩くにはややリスクのある山行ではあるが、今年一回目の歩きはここしかないと思っていた。まあ、この時期、こんなコース設定をする人って、奥多摩愛に満ち溢れたどMの変体登山者くらいなのではないだろうか(苦笑)。

目立たない登山口。うかつにも見逃してしまい、ずいぶん余計に歩いてしまった。
歩き始めは川乗橋バス停。そこから200m歩いたところの左側に、小さな目印の目立たない登山口があって、この日はボーっとしていたのかこれを見逃してしまい、1km以上も歩いてから引き返して登り始めた。新年早々ダメダメ振り全開である。ここ『鳥屋戸尾根』は山と高原地図では破線ルートとなってはいるが特に難しい箇所はなく、道に迷うようなところもないと思う。ただ、登山口から笙ノ岩山(1254m)までは800m以上も上り一辺倒の登山道となっているうえ、そこから蕎麦粒山(1472m)までは地味にアップダウンが連続するので、結構きついコースだと思う。おそらくこうしたことが破線ルートになった所以なのかもしれない。自分は計画時にお隣のヨコスズ尾根とその距離がそう違わないことから安易に2時間くらいで歩けるかなと思っていたが、実際に歩いてみると4時間もかかってしまい、これがこの日、焦りの歩きに終始してしまうこととなってしまった。

鳥屋戸尾根途中のピーク、笙ノ岩山。静かな山頂だ。
蕎麦粒山からは開けた登山道が続き、実に気持ちよく歩くことができる。特にこの日は冬晴れの下、空気が澄み切っていたので展望の効いたところからは富士山はもちろんのこと、東京湾まで見えて、何度も目を細めてはその景色に心を癒された。川苔山(1363m)に着くとさすが人気の山だけあって登山者が大勢いたが、それ以外の山頂や登山道では、登山者とすれ違うことは少なく、特に歩き始めから川苔山までの間はたった一人の登山者としかすれ違うことがなかった。静けさを求めるのならこのコースはお勧めかもしれない。

蕎麦粒山を振り返る。青空と開けた登山道が気持ちいい!
川苔山では前半の遅れを取り戻そうと山頂での滞在もそこそこに、次なる本仁田山(1224m)へ向かった。この日、日暮れを恐れて終始急ぎ足の山行となった自分、食事も行動食のパンを時々かじる程度で済ませていたが、川苔山から300m以上を下りて200mの最後の上りの途中、ついにシャリバテのようになってしまい、その場でへたり込んでしまった。とりあえず、その場でしばらく休憩を取り栄養補給をしたら多少復活してきたので、まずは本仁田山までと思い、気力を振り絞ってなんとか登頂。この時点であとは下り坂だけとはいえまだ5km以上も残っているし、時間もそう残されていない。でも家に帰るためにはラストの急下りをクリアしなければいけない。「どうしよう」この時、本当にそう思った。

傾き始めた太陽を背にした富士山。この山、人を元気にする力を持っているみたい。
この時、ふと目に付いたのが正面にドーンと構える富士山。その姿を見た途端、ふと思い出した。「そうだった」、目の前の歩きに必死になっていたが、この日はなんといっても今年の歩き初めの日、なんとしてでも頑張りぬく必要があるのだった。そんなことを思い出したら再び強い心が戻ってきて、半面、体からはすーっと力が抜けてきて、冷静にもなれた。なんだかんだ言って要は気持ちの持ちようなんだろうけど、その気持ちをアゲてくれたのは富士山。ああ富士山ありがとう。
その後、腹を決めてしっかりと休憩した。もちろん食事もとった。そして意を決して疲れで震える太ももにムチを打ち、なんとか里まで下りた。よしっ、頑張りぬけた!「ああ、助かった」の瞬間。

この日、乾燥した登山道はおろしたてのマイシューズを埃まみれにしてくれた(涙)。
こうして登山道をなんとか脱出したのが16時近く。下手すると、あやうく暗闇の急坂下りとなるところだった(こわっ!)。本当は自分の体力に見合わない無茶な計画はダメなことなんだろうけどね。反省、反省。
この後、ほっとした気持ちを抱いた流れで温泉に立ち寄ったけど、あまりの混雑に嫌気がさして、それでも何とか体を洗って湯に浸かったが、すぐに上がった。結局、ろくに疲れを癒せないまま、帰りの電車へ。そんなもんだから体はくたくたで、座席についてすぐに寝落ちた。おそらくだらしない格好で寝ていたんだろと思う。オジサンは平日も休日も疲れているのだ。若者たちよ、見苦しいだろうがこんな頑張っているオジサンを今年もどうか許してくれ。はい、今年の山歩きはこんな感じで始まりました。

中はイモ洗い状態のもえぎの湯。奥多摩に落ち着いて入れる温泉はないのか。
【Start 6:41川乗橋バス停~9:08笙ノ岩山~10:36蕎麦粒山~12:33川苔山~14:29本仁田山~15:49安寺沢登山口~Goal 16:22JR奥多摩駅】
総行程は、距離約 20.4km、出発地点標高410m、最高標高1472m(蕎麦粒山)、最低標高309m(氷川大橋付近)、移動平均速度 約2.1km/h、総所要時間9h40m(recorded by garmin)

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Google+コミュニティ『奥多摩も日本の峰々も』を作成しました


自分、いい歳して以前からいわゆるSNSと呼ばれるものにいろいろと参加していて、今回、そのなかでGoogle+のコミュニティに奥多摩好きの方々の情報交換の場を提供することとしました。『奥多摩も日本の峰々も』と題したコミュニティで、ここでいうコミュニティとは趣味など同じ関心を持つグループと考えてください。
もともとは自分がもっと奥多摩のことを知りたいと思っていることと、自分が得た奥多摩の情報を発信することで奥多摩ファンを増やして、いつかは「そうそう、そうなんだよね~」みたいな奥多摩話しを共感できるグループができるといいなと思ったのがきっかけです。このブログをご覧になられた方で、興味のある方は是非参加してみてください。
また、そういう方々は奥多摩だけではなく日本の山や里の情報もいろいろお持ちだと思いますので、そんな情報もお寄せいただければと考えます。まずは、自分からで恐縮ですが、先日の奥多摩山行の記録を掲載しました。
ただの奥多摩好きが思い付きで始めようとしている企画です。軽い気持ちでのご参加、お待ちしています。
参加方法は簡単です。サイトにアクセスして「参加」ボタンをポチっとするだけ。あとはブログじゃなくても写真やコメントを投稿するだけ。もちろん見るだけでも。ではお待ちしていま~す。

なお、サイトへのアクセスは、以下のリンクをクリックしていただくか、Google+にアクセスしていただき、虫眼鏡マークの検索で「奥多摩」を入力していただくと表示されると思います。

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