トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2017年7月20日木曜日

初歩き南アルプス『鳳凰三山』(1日目、苦闘編)

工事中のドンドコ沢入口付近。鳳凰三山山頂付近は雲に包まれている。
またもやご無沙汰のブログ投稿。というのも、引っ越しという我が家的には大プロジェクトを実行していたからで、好き好んでサボっていたわけではない...。いやこれホント。
そんな引っ越しの後始末がまだ残る中、でもせっかくの連休。家族の白い眼とブーイングが鳴りやまぬ中、強行してきたのは南アルプスは『鳳凰三山』。この山はこれまで何度ともなく計画を立てていたものの、雨によりなかなか歩くことができなかった山で、自分にとっては目下の目標としてきた山。なので、今回の実現はひとしおの感動があった。
山をやっている方は『鳳凰三山』と聞くと、南アルプスの中でも前哨的な位置づけにあるイメージを持つだろう。自分も同様で、南アルプスを代表する甲斐駒ケ岳や、北岳などの3000m峰に先立って挑む山、そんなあいさつ程度の気持ちで臨んだが、いやいや、この山、山頂に至るまでの樹林帯の深さや稜線に辿り着いてからの眺望のすばらしさは、あいさつ程度で歩くには失礼極まりない、れっきとした日本アルプスの山だと身をもって体感することができ、苦しみながらも実に充実した素晴らしい山歩きとなった。

登山口のある青木鉱泉。下山したらお風呂に入ることを楽しみに、登山道に向かう。
まずは登山口へのアクセスだが、JR中央本線の「韮崎駅」から山梨中央交通が運行している季節限定の登山バスに乗り込み、青木鉱泉へと向かう。青木鉱泉はWebで見た通り古めかしいながらも落ち着いたたたずまいの温泉(?)宿で、山を下りたら一度は入ってみようと、下山後の楽しみを抱えて、午前8時30分、その宿の脇が入口となっている「ドンドコ沢登山道」に踏み入った。このコースの見どころは沢沿いを歩くことから水との触れ合いがあることで、途中、いくつもの滝を見ることができ、夏山にとってはありがたい涼を所々で味わうことができるコースとなっている。
そうは言ってもこの日は2か月以上ぶりの山歩きでトレーニング不足は否めなかったし、気温も相当上昇しているので、歩き自体に多少の不安はあった。一方で登山口付近に駐車してあった自動車の台数から見ても相当の登山者が山に入っているようで、テン場25張りが最高という公式ホームページの情報からしてもそんなにゆっくりとできる山歩きではないことは分かっていたから、滝見にはそれほど固執せずに歩いていこうと決めていた。
ただ、歩いてみると、やはりと言うかとにかく暑い。下界は35℃にもなるというこの日、登山口が1100mといっても、うっそうとした樹林帯の登山道は風が通らずむしむしとした状態。ゆっくりと歩いていたにもかかわらず、シャツ全体が汗でびしょ濡れになるほどで、途中の渡渉の際などには冷たい川の水で顔をバシャバシャと洗うのがとても楽しみだった。しかも登山道はなかなかの傾斜で、それが結構続く。いろいろなブログで「きつかった」的な投稿がされていたことをふと思い出し、根拠のない自信から「それほどでもないだろう」と高をくくっていた自分。途中、何度も高度計を見ては、目指す鳳凰小屋の標高およそ2400mに辿り着くにはまだまだだと、深い樹林帯が続くこのコースの厳しさを身をもって知った。やはり南アルプスはそんなに甘くないんだなと、一人歯を食いしばりながらひたすらに今日の宿、鳳凰小屋を目指した。

樹林帯のつづく登山道。汗だくになりながらも今日の宿、鳳凰小屋を目指す。
ほぼ一貫して急登が続く樹林帯の登山道をやや脱水症状ぎみになりながらヘロヘロになり歩き続けて約5時間。1300mの標高差を登り詰め、午後1時30分に目指すは鳳凰小屋に辿り着いたが、ここで衝撃の事実、なんと早くも恐れていたテン場満杯の事態。さらに恐ろしいのは、そうしたテン場にありつけなかった登山者は専用の部屋に素泊まりで詰め込まれることになった。ああ、テントなら自由な空間が800円で手に入れられたのに、この専用部屋は6畳間に12人が2500円ですし詰めに(涙)。そうなれば早く寝たほうが勝ちと、持参した缶ビール2缶とウイスキーを一人テラスでグビグビっと飲み、午後5時過ぎには早々とシュラフに潜り込んだ...。まではよかったけど、大半の人がお休みタイムとなる8時過ぎにはその騒がしさで目が覚め、さらにはすし詰め状態の部屋が恐ろしく暑くなっていることに気付き、しかも真っ暗な部屋の中であちこちで得体のしれない生き物(おそらく虫)がバッタバッタ、バサバサと飛び回り、それがたまに自分の顔にまとわりつき、酒の勢いがなくなった自分にはとても寝られる状態にはなかった。最悪の小屋泊まりとなってしまった。そう言えば小屋のオヤジさんが言っていたけど、1年で1番の宿泊者の多い日だそう。なんてこった...。
今日の宿、鳳凰小屋に到着。ただし、この日の夜は山小屋最悪の夜が待っていた。
まあ、そんな中にありながらもウトウトして気が付けば翌朝3時前、今度は周りがご来光狙いでざわつき始める。自分はそうした予定にはなかったけど、もう寝てられないなと一緒に起きることとした。そう、2日目の始まりである。(2日目、縦走編につづく)

【1日目:Start 青木鉱泉~ドンドコ沢~鳳凰小屋(赤線)】
総行程は、距離5.3km、出発地点標高1100m、最高標高2400m(鳳凰小屋)、最低標高1100m(おそらく青木鉱泉)、移動平均速度 約1km/h、総所要時間5h00m(GPS端末故障のためおおよその数値)

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2 件のコメント:

  1. こんにちは、
    青空です、久々ですね。
    鳳凰三山?知りませんでした。
    結構標高ありますね!
    それに、山小屋、いちばん混んでる日?貴重ですね~、ははは。
    6畳間に12人!ウソ~! まるで、難民キャンプ?
    でも、思い出にはなりそうですね。
    Mなフギーダッシュさんは、満足して帰ってきたようでなによりです。


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    1. 青空さん、コメントありがとうございます。
      難民キャンプですか?そりゃいい!確かに、そんな感じなのかもしれません。
      そうですね、思い出にはなりました。中には夜中に部屋から逃げ出す方もいたようですが、私は最後まで頑張りましたよ(えへん!)。なぜ自慢調?(笑)

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