トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2016年5月22日日曜日

竹内洋岳さんのトークショー

この登山家、山登りだけではなく、しゃべりも一流ですね。
昨日、某大手山岳系スポーツ店主催のイベントがあり、その中で日本人で唯一、世界でも29人目となる14座サミッターの竹内洋岳さんのトークショーがあったので傍聴してきた。
間近で見る竹内さんは、テレビなどで見るご本人よりももっと細身な印象で、しかも山男らしからぬ(というのは自分の先入観ではあるが)饒舌で、本当にこの男がすべての8000m峰を制覇した男なのだろうかと、最初は半信半疑とでもいうか不思議な感覚で、彼の話に聞き入った。
話の内容としてはやはり14座登頂の話で、それぞれの登頂に至るまでのエピソードや山の歴史などを実に端的に、しかもテンポよく話を進めていった。初の8000m峰登頂となったマカルーでは1995年当時、満足な地図や資料がなかったため、ベースキャンプとする場所を3か月もかけて自分たちの足で探して決めたとか、2001年のナンガパルバットでは友人の突然の病気により国際公募隊に日本人ただ一人参加することとなってしまい大変だったが、その後の8000m峰をともにするドイツ人登山家ラルフ・ドゥイモビッツとの出会いがあったとか、話の内容はどれも興味深く、皆、「竹内ワールド」に引き込まれていたと思う。
そうした話を聞きながら強く感じたのは、この竹内という登山家、実によく勉強をしているということ。14座のことに限らず、ヒマラヤのこと、山のことを仔細に調べ上げ、しかもそれはおそらく講演用というわけではなく、幼いころから持ち得ている山に対する本質的な興味心と、日本のリーディング・クライマーの一人としての自覚が、単なる山バカに収まらず、まるで実践力を兼ね備えた学者といったイメージ。まあ、母校の客員教授を務めているらしいから、なるほど頷けるところかな。学校もいいところに目をつけたと思う。
すっかりファンになり、本まで買っちゃった...
ところで、この日最も印象に残った話としては、14座登頂を終えて盟友のラルフとのメールのやり取りで、「自分たちは次の山に登りたいために今の山を登っている。だから14座を登り切ったからといって何かが終わったわけではなく、単純に次の山へ登る準備が整っただけのこと」的な話。結局彼らにとって14座サミッターという偉業は単なる通過点であって、飽くことのない探求心が体に宿っているらしい。やはり竹内さんは学者ではなく、根っからの探検家なのだろう。次は未踏峰を狙っているらしい。ぜひとも頑張ってほしいところ。


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